9月の星空案内
日の入りが早まり、徐々に秋らしくなってきました。しかし、夜空ではまだまだ、夏の星座たちが主役です。頭の真上付近で明るく輝く3つの1等星を結んだ『夏の大三角』を目印に、夏の星座を探してみましょう。
夏の大三角を形づくる星のうち、最も明るく輝く1等星がこと座のベガです。こと座は、ベガとすぐそばにある小さな四角形の星の並びが目印です。そこから南へ少し視線を下ろすと、わし座の1等星アルタイルが見つかります。わし座は、アルタイルと両脇にある2つの星の並びが目印です。また、ベガから東へ視線を移すとはくちょう座のデネブが輝いています。はくちょう座は、デネブを頂点とした十の字の星の並びが目印です。
一方、秋の星座も見え始めています。ベガとアルタイルを結んだ線を地平線の方へのばすと、笑った口のような星の並びが目印のやぎ座が見つかります。東の空には秋の代表的な星座の1つペガスス座が昇っています。ペガススの胴体に当たる4つの星をつないだ四角形は『秋の四辺形』と呼ばれ、秋の星座探しの案内役です。秋の四辺形の右側の2つの星、シェアトとマルカブを結んだ線を地平線の方へのばすと、みなみのうお座の1等星フォーマルハウトが見つかります。
また、9月下旬は土星を一晩中見ることができる観察の好期です。昨年は土星の環が真横を向いていましたが、今年は傾きが少しずつ大きくなり、天体望遠鏡で観察すると美しい環を楽しめます。
夏の星座と秋の星座、両方を楽しめる9月。心地よい風を感じながら、星空さんぽをお楽しみください。
9月の天文カレンダー
| 4 | (金) | 🌗 下弦 | (16:51) |
| 11 | (金) | 🌑 新月 | (12:27) |
| 19 | (土) | 🌓 上弦 | (5:44) |
| 23 | (水) | 秋分の日/秋分(太陽黄経180度) | |
| 25 | (金) | 中秋の名月 | |
| 27 | (日) | 🌕 満月 | (1:49) |
惑星の見え方(⭐️今月のおすすめ)
| 水星(-0.1~1.4等): | しし座→おとめ座 | 観望に適さない。 |
| 金星(-4.5等前後): | おとめ座付近 | 上旬は日の入り前西の低空で輝くが、中旬以降は観望に適さない。 |
| 火星(1.2等前後): | ふたご座→かに座 | 日の出前、東の空で輝く。 |
| 木星(-1.8等前後): | かに座→しし座 | 日の出前、東の低空で輝く。 |
| 土星(0.4等前後): | うお座→くじら座 | 真夜中に南の空高いところで輝く。 |
注目の天文現象(9月)
月と土星の接近を観察しよう

気流が安定し、星々の輝きがひときわ美しく感じられる秋がやってまいりました。
今年の「中秋の名月」は9月25日ですが、実際に満月となるのは、2日後の9月27日です。
特におすすめしたいのが、満月となる9月27日の宵の東の空です。まばゆく輝く満月のすぐそばに0.4等の明るさを放つ土星が寄り添って見えます。土星は10月4日に、地球から見て太陽の正反対に位置する「衝(しょう)」となり、年間で最も地球に近づきます。そのため、この時期の土星は明るさを増しており、観察好期になります。満月の光のそばでは、土星の輝きが少し目立たないかもしれません。しかし、周辺には他に明るい星がほとんどないため、存在感のある月を目印にして探せば、肉眼でも見つけやすいでしょう。
秋の夜長、月を愛でる古来の風習とともに、はるか彼方で静かに輝く土星との神秘的な共演を、ぜひご堪能ください。