2014 Spring
◆春の星座と一緒に火星・土星を楽しもう!!
★もうすぐ春休み。今の学年で最後の思い出づくりをしたいなぁ。
【先生】あたたかくなってきたので、夜空を眺めて、星座さがしをするというのはどうかな?
図1 平成26年4月1日午後9時頃東の空 久留米市 春の大曲線ステラナビゲータver.9で作成) |
★わあ!わくわくするなぁ!! でも星座の見つけ方がわからないよ。 春の星座は、どのように探せばいいの? 【先生】まずは、三月の終わり頃なら午後九時頃北東の空を見て、“ひしゃく”の形に似た星の並び、「北斗七星」を探そう。そこには「おおぐま座」があります。 次は、北斗七星のひしゃくの持ち手が折れている部分にそって伸ばしていくと、オレンジ色っぽく輝く一等星の「アークトゥルス」を見つけることができます。そこから“ネクタイ”の形に似た星の並びを探してみましょう。そこに、「うしかい座」があります。 その北斗七星とアークトゥルスを結んだ線をさらに伸ばしていくと、白っぽく輝く一等星の「スピカ」を見つけることができます。そこにアルファベットの“y”の形に似た星の並びを探しましょう。そこに、「おとめ座」があります。 この北斗七星からアークトゥルス、スピカまで伸ばした曲線を「春の大曲線」と呼んでいます。春の星座探しにはとてもいい案内役になってくれますよ。(図1 |
★へぇ、北斗七星から春の大曲線を探せば、春の星座たちを見つけやすいんだね。ほかにも春の星座を見つける目印はあるのかな?
【先生】うしかい座の一等星「アークトゥルス」とおとめ座の一等星「スピカ」、それにあと一つ明るい星を結んで、「春の大三角」と呼ばれる三角形を見つけると、星座を三つ見つけることができ、春の星座探しの案内役になってくれますよ。(図2)
★まだ二つしか分かっていないよ。あと一つの明るい星は?
【先生】二等星の「デネボラ」という星です。デネボラがある星座は、「しし座」です。「デネボラ」とは、「獅子のしっぽ」という意味があります。
図2 平成26年4月1日午後9時頃南東の空 久留米市春の大三角(ステラナビゲータver.9で作成) |
★しし座の星についてもっと知りたいなあ。 【先生】デネボラを見つけると、近くに“?マーク”を裏返したような星の並びを見つけることができます。この“?マーク”は、西洋の草刈りがまに似ていることから「獅子の大がま」とも呼ばれています。ちょうど獅子の胸の場所で輝いている明るい星が、一等星の「レグルス」です。三月頃から東の空で見ることができますので、見てみてくださいね。(図2) |
★春の星座のことが分かったよ。星座さがしの他にも注目する星などあるのかな。
【先生】三月を過ぎると「火星」、五月を過ぎると「土星」を見ることができるんだよ。
★どのあたりに見ることができるのかなぁ?
【先生】火星は、先ほど紹介したおとめ座付近で見ることができます。(図3)火星は、赤っぽく輝いているのが特徴です。望遠鏡で観測すると、表面の模様も見ることができます。また、図2と図3を比べると、火星の場所が大きく変わっていることも分かりますね。さらに、四月十四日は、火星が地球に最接近しますよ。
★土星はどうなのかな?
【先生】土星は、てんびん座付近で見ることができます。(図3)てんびん座は、五月中旬頃、南東の空におとめ座の後から見えてきます。望遠鏡で観測すると土星の特徴である環を見ることができます。また、五月十一日前後は、土星を一晩中見ることができます。
★春の星座だけでなく、火星や土星にも大注目だね。
【先生】星座と一緒に、火星や土星も楽しんでみてくださいね。
図3 平成26年5月11日午後9時頃南東の空 久留米市 火星と土星(ステラナビゲータver.9で作成) |
★春の星座の見つけ方や火星、土星についても教えてもらって楽しかったよ。先生ありがとう。もっとたくさん星座のことを知りたくなってきたよ。どうすればいいのかな? 【先生】地域の「観望会」に参加してはどうですか?季節の星座の探し方を教えてもらったり、望遠鏡を使って惑星の姿を見せてもらったりすると感動しますよ。福岡県青少年科学館でも月に一回「市民天体観望会」を行っています。また、福岡県青少年科学館では、四季に応じて、星空教室も行われています。季節の星座の見つけ方を習った後、プラネタリウムで星座をさがす実習も行います。詳しくは、科学館ニュースやチラシ、HPを見てください。 |