2008 Summer

みなさんは、流れ星(流星)を見たことがありますか? 実は、夏から冬にかけては、多くの流星を見ることができます。今回は、流星について紹介します。

◆流星とは・・・
 1秒間に11~72kmの猛スピードで地球に飛び込んできた小さなチリ(0.1mm~数cm)が、上空100km前後で空気の粒(分子)とぶつかってこわれます。この時にエネルギーが生まれ、光って見えるのが流星なのです。
 このように流星は、宇宙ではなく地球の大気中で起こる現象ということになります。

◆流星群とは・・・
 毎年決まった時期に、星空の決まった位置(星座)から流星がまわりに吹き出すように流れる現象のことです。多い時には1時間に数十個ほどが流れる流星群もあります。
 ふだんでも、1時間に10個ほどの流星を見ることができますが、たくさん流れる流星群の夜であれば、流星に出会える可能性が大きいのです。

◆「流れ星にお願い」ができるチャンスは・・・(主なもの)

流星群名 時期 多く流れる日 多い時の一時間あたりの数 備考
りゅう座 1/1~1/5 1/3~4 20個くらい しぶんぎ座流星群とも呼ばれる
こと座 4/16~4/25 4/22~23 5個くらい 時々多く流れる
ペルセウス座 7/20~8/20 8/12~13 50~60個 毎年多く見られる
ジャコビニ 10/8~10/10 10/8~9 数個 約13年ごとに多く流れる
オリオン座 10/10~10/30 10/21~23 10個くらい ハレー彗星の残したチリ
しし座 11/15~11/22 11/17~18 数個 約33年ごとに多く流れる
ふたご座 12/7~12/18 12/13~14 50~60個 毎年多く見られる

このように、多く流れる流星群は夏から冬にあります。さらに、流星群に無関係の流星(散在流星※)も夏から冬に多いようです。ただ、月が見られる夜は、その明かりで暗い流星を見ることができません。(散在流星※は、夕方よりも明け方に多く見られます。)

◆流星を見るには・・・
 望遠鏡など、特別な道具は必要ありません。できるだけ暗くて、空が広く見えるところで、シートなどを広げて寝転がり、観察するのがよいでしょう。ただ、じっと動かないで観察しますので、時期によっては虫よけや寒さ対策が必要になります。

◆地球へ飛び込む小天体たち・・・
 飛び込んでくる小さなチリは、彗星(ほうき星)が残したものや隕石のかけらだったりします。地球をとりまく大気が、宇宙空間から飛び込んでくる物体のバリアになっているのです。しかし、そのバリアも完璧ではありません。飛び込む物体の大きさが十分に大きければバリアを突破し、地表面へ落下します。6500万年ほど前に起こった恐竜の絶滅は、直径10kmくらいの小惑星が衝突したためだともいわれています。現在では、そのような衝突の可能性がある天体を前もって見つけるために、スペースガード協会が日夜監視活動しています。
 今夜、あなたが流れ星を星空に探すということは、地球外から飛び込む小天体を監視しているともいえるでしょう。

写真: 2001年しし座流星群 (天文ボランティア山崎雅州氏撮影)