透明半球の置き方 |
1日の太陽の動きを記録しよう |
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太陽が東から昇り、南の空を通って西へ沈むことは小学校で学習しましたね。
これは、地球が自転しているために、太陽が見かけ上動くように見えているもので、このような太陽の動きを日周運動といいます。
では、太陽が一日にどのように動いていくのか(速さの変化や通る道筋)を、透明半球を使って調べてみましょう。
【ステップ0】道具をそろえよう
まずは下準備をしましょう。
≪必要なもの≫
・透明半球 ・油性ペン ・セロハンテープ ・白い紙を貼った板 ・方位磁針 (スマートフォンにもアプリがあるよ!) ・紙テープ |
透明半球がなければ、調理用のボウル等でも代用できるよ! でも、形がきれいな半球ではないので、太陽が高い位置にきたときの記録は難しいかも… |
また、くもりや雨の日は記録ができないので、できる限り晴れ(快晴)の日に観察できるよう、天気予報をチェックしておきましょう!
【ステップ1】設置しよう
次に、透明半球を設置します。
下の写真のように、十字を書いた紙の上に置きます。
十字の交わっている部分が、透明半球のちょうど真ん中になるように透明半球を置き、テープ等で固定します。
透明半球と同じ直径の円をコンパスで書いておくといいよ!! |
【ステップ2】記録をしよう
いよいよ太陽の位置の記録の開始です。
油性ペンの先端の影が、円の中心にくる位置に印をつけ、時刻を記入します。
直接、油性ペンで透明半球に書き込むのではなく、セロハンテープを貼っておくと、片付けが簡単ですよ。
記録する直前に、キャップをつけたまま、影が円の中心にくる位置を調べておけば、だいたいの検討がつくので、そこにテープを貼っておこう! |
このようにして印をつけると、透明半球の中央にいる観測者(写真では中央にいる、くるめットくん)から見た太陽の位置を記録したことになります。
つまりこうやって内側から記録したのと同じってことだね!! 太陽を見るときには写真のように、しゃ光プレートを使いましょう! |
10時の太陽の位置が記録できました。 | |
同じように、一時間ごとに印をつけていきます。次は11時。 | |
12時。 | |
13時。 | |
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同じように16時まで記録しました。 |
上から見ると… |
1時間ごとに記録をした点の間隔がほとんど同じに見えますが、実際はどうなのでしょう? |
実際にそれぞれの点の間隔がどのくらい離れているのか、紙テープを使って調べてみましょう。
記録に合わせて紙テープを置きます。 |
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くるめットくんから問題だよ! よ~く考えてね! この紙テープの長さは、何を表すでしょう?? |
記録を写し終えた紙テープがこちらです。 それぞれの印の間隔を調べてみると… |
印の間隔がすべて5cmであることから、太陽の動く速さについてどんなことがわかるかな?? | |
1時間ごとの間隔はすべて約5cmずつのようですね。(12時15分の記録は除く) 点を滑らかな線で結んでみましょう。 |
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印を結んだ滑らかな線は何を示しているのかな?? | |
今回は記録を16時までしかしていませんが、滑らかに結んだ線を16時の記録から透明半球のふちまで延ばしてみましょう。 | |
印を結んだ滑らかな線が、透明半球のふちとぶつかるところは何を示しているのかな?? |
くるめットくんからの問いに答えられましたか??
ぜひ、自分で記録をとって、考えてみましょう。
今回の記録は、令和2年4月30日に福岡県青少年科学館の屋上で行いました。
この日、太陽がちょうど真南にきたのは、12時15分でした。
太陽が昼ごろ南の空でもっとも高い位置にくることを南中といいます。
ちょうど12時に南中しないのは、日本の標準時の基準になっている東経135°(兵庫県明石市など)よりも久留米市(東経133°)が西側にあることや、他にもさまざまな要因があります。南中時刻は一年を通して変化します。久留米では、令和2年の南中時刻は12時01分31秒から12時32分11秒の間で変化します。
ですから、記録をした時に、ちょうど12時に真南に印がこなくても安心してください。
1時間ごとに忘れず記録をとるのは大変ですが、ぜひ挑戦してみてくださいね!!!
また、太陽の記録だけではなく、夜空に輝く星を記録するのはいかがでしょうか?
この写真では、太陽を見ているのでしゃ光プレートを使っているけど、夜空の星を見るときには必要ないよ! |
ぜひ夜空の星の記録も挑戦してみてください!!
太陽が通らない北よりの星(北斗七星やこと座のベガや北極星など)を観察すると、より詳しく理解できると思うよ!
安全に気を付けて、天体の観測を楽しんでね!!