4月8日の満月は、2020年で最も地球に近い満月です。
「スーパームーン」などと呼ばれているのを聞いたことがある人も多いかもしれません。
月の大きさが大きくなったり、小さくなったりするのでしょうか?

月は、地球の周りをまわっている衛星(えいせい)ということはみなさん知っていると思います。
ですが、実はその軌道(きどう)はきれいな円ではなく、楕円(だえん)軌道であるため、地球と月との距離は毎回異なります。そのため、距離が近いときは大きく、遠いときは小さく見えます。
スーパームーン
【月の楕円運動の様子 国立天文台HPより】

4月8日の月は、午前11時35分に満月となるため、日本からはその瞬間の姿を見ることはできませんが、 今日の夜は、およそ35万7000kmの距離に近づいた満月【実際には満月を少し過ぎた月】を見ることができます。
 ちなみに、今年最も遠い満月は10月31日の満月で、約40万6000kmの距離まで離れています。

スーパームーン
【満月の距離のちがい 国立天文台HPより】


 今日の最も近い満月と、10月31日の最も遠い満月とで、横に並べて大きさを比べられれば、その違いははっきりとわかりますが、実際の空でその大きさの変化に気づくのは難しいです。
ですが、10月31日の満月に比べて、視直径(しちょっけい)が約14%大きく、約30%明るく見えるので、明るい満月をじっくり眺めてみてはいかがでしょうか?

・やってみよう1~月の見た目の大きさを実感しよう~
 5円玉を準備して、片手で持ち、腕をしっかり伸ばして5円玉の穴から満月を覗(のぞ)いてみましょう。
 個人差はありますが、片方の目をつむり、覗いてみると、5円玉の穴にすっぽりと満月がおさまるくらいに見えるのではないでしょうか?

・やってみよう2~月の様子を観察しよう~
 月の表面は陸と呼ばれる白っぽい部分と海【実際に水でおおわれているわけではありません)と呼ばれる黒っぽい部分があり、何かの模様のように見えます。よく観察してみましょう。
日本では、古くから黒っぽく見える海の部分を「もちをつくウサギ」に見立てていますが、国によっては、「カニ」に見立てたり、「本を読む女性」や「ライオン」に見立てたりもされています。また、黒っぽい海の部分を女性の髪、その中央の白っぽい陸の部分を女性の顔に見立る地域もあるようです。 どの地域でも、地球から見える月の表面は同じはずなのに、文化によって見立て方が違うのは面白いですね。
今日の満月をよく観察して、何に見えるかおうちの人と話してみるのも楽しいかもしれませんよ。